RPGツクールのボイスをAI音声で作る
ボイス付きの会話があると、RPGツクールのゲームはぐっと豊かになります。とはいえ、数百行のセリフに声優を頼むのは、個人開発者の多くには現実的ではありません。音声合成ならその穴を埋められます。体験版でも、仮のセリフでも、完成版でも、書いたその日にすべてのセリフに声が付きます。
無料の SuperClonica エンジンは、ふつうのCPUでオフラインに音声を作り、RPGツクールが音声に使う OGG 形式で書き出します。このガイドでは、台本をまとめて音声化する方法、イベントでの再生方法、製品版で使える声を紹介します。
RPGツクールのボイスのしくみ
基本的なボイス付き会話にプラグインは不要です。ボイス用プラグインは「SEの演奏」の手間を自動化するだけです。
- プロジェクトの音は audio フォルダーの bgm、bgs、me、se に入っています。ボイスはふつう audio/se に入れます。
- イベントで「文章の表示」の直前に「SEの演奏」を置くと、メッセージウィンドウと同時にセリフが始まります。
- RPGツクール MV と MZ は OGG ファイルを使います。素材集の多くは一部のプラットフォーム向けに M4A も同梱しています。
- エンジンは日本語を含む31言語を話します。中国語にはまだ対応していません。
無料でオンラインで声を選ぶ
どの声のページでも、キャラクターのセリフを30〜100文字で入力し、言語を選んで生成ボタンを押します。数秒で、その声が主人公、悪役、店主に合うかが分かります。アカウントは不要です。
台本をまとめて音声化
同じテキスト、声、seed からは常に同じ音声が出るので、変更したセリフだけを作り直せます。
- エンジンをインストール:python -m pip install superclonica-cpu。
- セリフは file、voice、text の列を持つ lines.csv にまとめます。例:Hero_001, M2, 夜明けとともに城へ向かうぞ。
- 短い Python スクリプトで tts = Superclonica() と csv.DictReader(open('lines.csv', encoding='utf-8')) を使って読み込み、各行で audio, rate = tts.synthesize(row['text'], row['voice'], 'ja', seed=1) と tts.save('audio/se/' + row['file'] + '.ogg', audio) を実行します。
- エディターで音のリストを更新すると、新しいボイスが「SEの演奏」に表示されます。
自然に聞こえるセリフにする
キャラクターごとに声を1つに決め、話し言葉で書きましょう。短い文にし、息つぎの位置に句点を置きます。数字は「50ゴールド」ではなく「ごじゅうゴールド」のように読みを書くのが確実です。「SEの演奏」のピッチは100のままに。RPGツクールでは速さも変わるので、別の声を選ぶほうが自然です。音量と位相は自由に調整できます。
製品版で使える声
体験版やゲームジャムの作品なら、カタログのどの声でも構いません。製品版では、権利を持っている声を使いましょう。モデルの標準ボイス10種(M1〜M5、F1〜F5)、同意を得た声優のクリーンな5〜10秒の録音から NVIDIA のグラフィックカードを積んだPCで SuperClonica のスタジオで学習させた声、あるいはエクスチェンジで依頼したオリジナルの声です。ファンが作ったキャラクターの声は、パロディやファンゲーム向けで、商用作品向けではありません。